51話 エミリア

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 さらにツュマに、同じく本日から執事見習いとして業務を行っているモシリとトイをアペキシテ一族の居住地(きょうじゅうち)に向かわせ『戦士900人全員が王国の山岳警備隊となる事、すぐに警備を開始して欲しい事、装備は後日運ばせる事、一月分(ひとつきぶん)の給与を渡したので皆で平等に分配する事、情報は黒猫に話しかけることでテレパスによる送受信ができる事、黒猫を大切に扱う(あつかう)事』を族長代理であるツュマの弟の『クプル』に伝えるよう』指示し、馬車に乗り込み学園へと向かう。  学園までは、40分ほどかかる。その間、ロランは『ツュマの「執事見習い長(しつじみならいちょう)」とピロメラの「メイド目付(めつけ)」か…皆、無理やりな役職を作ったものだな…』と思っていた。  学園に到着すると馬車を降り、エクロプスに馬車置き場で待機するよう指示した後、教室へと向かう。  教室に入るとロランは『アレックス、ソフィア、スティファニー、アリス、ベン』に挨拶をするが、誰からも返事がなく、『何かしたかな?』と考えていると始業のベルが鳴ったため仕方なく(しかたなく)席についた。  
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