スキナツ

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Epilogue. 翌朝……起きて支度をして、食堂に降りる。 ……なんかみんな、やたら眠そう……? 特に青木さんは昨日おじさんに飲まされ過ぎて二日酔いまで。 青木さんが顔をしかめながら富田さんに聞いてる。 「……なんでお前は二日酔いになってないんだよ?」 「えっマジで気付いてなかったの? 途中からは俺、飲んでるフリだけしてたんだけど」 「…………お前」 「その代わり帰りも運転するだろー?しかもその割に、寝不足になるぐらいやる事やってんじゃん?」 「……余計なこと言うな」 「……ぶっちゃけ何回?」 小声で聞いた富田さんを青木さんが睨み付ける。 「えっ?」 思わず声を出してしまった俺に、二人が視線を向ける。 「……染井くんはまだ元気そうだな」 「おい!富田!!」 ……って……寝不足になるぐらい何回も、ってことか……? そんな……俺はやっと一回出来たとこなのに……。 そりゃ青木さんも富田さんも俺より大人で経験豊富だろうけど……なんだこの虚しさは……。 そしてその後は富田さんの提案で、スイカ割りをしてから帰ることに。 「スイカも一晩冷やせたし、今日にしてよかったかもな?ミク」 富田さんの言葉に何故かミクちゃんが顔を赤らめてる。 「……で、誰が割る?青木は……パスだよな」 「ひなは運動神経がアレだし、ゆいらも非力だし……ミクちゃんは?」 「あたしはもういい!!」 ……もう? って言葉が気になったけど……なんとなく聞かないでおこう。 ……で、やっぱ俺になるんだよな。 目隠しをして、10回回ってフラフラの状態でみんなの指示を聞くけど…… 「右!右!!」 「違う!左!!」 「やっぱ後ろ!!」 「…ってバラバラじゃねーか!!ぜってーワザとだろ!?特にひなと富田さん!!」 絶対こうなると思ってたんだよ!! 散々振り回された後、何度目かの挑戦でやっとスイカに辿り着いた……。
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