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「海大好きー!泳ぐのも得意だよ!」
「へえ……なんか意外」
ゆうくんと一つの浮き輪を持って、足のつかないとこまで泳いだ。
「小さい頃からリヒトの家族と一緒にここ連れて来てもらってたから。お兄ちゃんも一緒に」
「本当に仲良いんだな」
「うん!中学からは子ども達だけで、高3までほぼ毎年来てたかなぁ」
何気なく言った言葉に、ゆうくんが考えるような表情になる。
「どうしたの?」
「……その時もこんな水着?」
え……もしかして、ヤキモチ!?
心配してくれてる!?
「何ニヤニヤしてるんだよ」
「えーだってー……でも、こんな水着着たのは初めてだよ。お兄ちゃんが絶対許してくれなかったもん」
「……そっか。ナンパとかもなかった?」
「それはあったけど、すぐにお兄ちゃんが助けてくれたよ」
「……お兄さんに感謝だな」
嬉しい!
こんなゆうくんが見られるなんて、海サイコー!!
調子乗って泳ごうとした瞬間、脚にピリッとした痛みが走った。
え!?
まさか……脚つった!?
一気に体が波に飲み込まれそうになった……瞬間、ゆうくんの腕が体を引き上げてくれた。
「けほっ……あっ……ありがと……っ」
「本当……目が離せないな……大丈夫?」
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