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耳元に唇が近付く気配がする。
「ミクの水着姿可愛いから……色んな男が見てる」
「え……っ?」
なんで今そんな事言うの……?
本当かどうかも分からないけど、目が見えない分視線を想像してしまう。
恥ずかしさと何も分からない不安でいっぱいいっぱいになって、動けなくなってしまった……その時……。
ぱぁっと目の前に眩しさが広がる。
「……嘘!?泣いてる!?ゴメン!!やり過ぎた!!」
「……ううん……ただ、不安で……」
「ゴメン……ミクの水着姿可愛過ぎてついイジワルし過ぎた」
ぎゅっと抱き締められて、心が落ち着いていく。
「……あつしも、こういう水着嫌って思う?」
ひなちゃんの水着を見て青木さんが嫌がってたから……。
「うーん……見せびらかしたい気持ちもちょっとはあるけど、やっぱ他のヤツに見られるのは嫌かな?でも、俺の為に着てくれたんだろ?だから嬉しいよ」
「……よかった」
抱き締める腕が緩んで、顔を覗き込まれる。
「……やっぱスイカ割りは明日みんなでしようか」
車の中でシートを倒して唇を重ねた。
一応隠れてるけど、窓から覗き込まれたら見えちゃう……まずいと思うけど止められなかった。
あつしがあたしの胸を寄せて、水着から見える谷間を楽しんでる。
「あー最高だな。でもやっぱ、こんな可愛いミク誰にも見せたくないかも」
「……あたしも、見せたいのはあつしだけだよ」
「ん……やべぇ、止まんないかも……」
シートの上で覆い被さられて、水着をずらしてたくさんキスをされる。
唇を離したあつしは、切なげな表情で……あたしもここが駐車場だとか恥ずかしさとか捨て去ってしまいたい衝動に駆られる……。
コンコンッ!!
え!?
誰!?
慌てて顔を上げて窓の外を見ると……
青木さんが顔を背けながらも怒りのオーラを放ってた。
「店番交代の時間だ!!」
「げっ!忘れてた?悪い悪い!!」
……水着、着たままでよかった。
ってよく見ると……胸元にたくさんのキスマーク!!
さっき誰にも見せたくないって……絶対ワザとだー!!
しばらく水着着れないじゃん!!
……でもほんの少しだけ、嬉しい気もした。
これも夏の思い出、かな?
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