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暫くして自室から出てきた天音は、縛ってあった髪を解き、ラフな格好をした無防備なもの。
まぁ、それも千乃が完全ノーマルだからだが………。女顔でこそないが、天音の顔立ちは結構整っており、実際告白されることも少なからずあったりする。
けれど、それも天音が生徒会親衛隊に入ってから、パッタリなくなったが………。でも、事実、天音は生徒会に興味はないけれど。
天音が生徒会親衛隊に入っているのは自分が襲われない為だった。しかし、何故か2年生に上がると同時に、総隊長になってしまった。
だが、天音は〝これ幸い〟と親衛隊の統率体制を整え、メンバーを自分に従順なように躾ていった。
それ故、今の生徒会親衛隊のメンバーは天音の統率の元、『制裁』するなどの問題行為は起こしていない。まぁ、天音が表立って動かないので、親衛隊メンバー以外は千乃が『総隊長』だと思っているらしい。
「天、ほれ。熱いから気ぃつけな。」
千乃はマグカップに移したコーヒーを天音に手渡し、自分の分を持って、天音の向かい側のソファーに腰を降ろした。
「んで?話があんだろ。何なワケ?」
一体、何があったと言うのか。
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