3300人が本棚に入れています
本棚に追加
なのに。この清陵学院の親衛隊持ちの生徒ども………その、ほぼ全員が護られていることを認識出来ていないからだ。
確かに、昔(天音が総隊長になる以前)は『制裁』なども起こっていたが、親衛隊がなければ日常茶飯事で、貞操の危機に陥っていたかも知れないのだ。
そもそも。親衛隊持ちの生徒が、自分達の影響力を把握せず、己の親衛隊を統制しないのが悪い。
特に生徒会の連中、その中でも会長と下半身会計が最たる者。元々、天音も千乃も生徒会に対して興味はなかった。けれど、親衛隊に対する対応が酷いため、現在はとても嫌っている。
その上、天音は親衛隊総隊長で、親衛隊メンバーの全員を大切に思っている。事実、全員の顔と名前、所属を把握しているくらいだ。
「今日の放課後にさ、つってもさっきだけど。何て言ったっけ?
わんこ会計んとこの隊長………」
一方。千乃は自分が所属する会長親衛隊以外の者達のことは、あまり覚えていない。
「……1年Aクラスの『春川 匡詞』君?彼がどうかした?」
わんこ会計の親衛隊隊長は1年生であったが、やっぱり天音はちゃんと覚えていた。
最初のコメントを投稿しよう!