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天音には千乃の言う『王道』と言う意味がわからなかったので、そう聞いたのだが………
「そんなの『王道転校生』に決まってんじゃん!あぁ、どうしよう?
きっと〝マリモジャ〟で〝ダサオタ〟な変装して来るんだよ~!」
「………何がどうしようなんだかわかんないけど。何で決めつけてんの?」
千乃の意味不明な発言と、興奮している理由がイマイチよくわからない天音は、恐らく正常なのであろうが………。
「んでさぁ、きっとメッチャ溺愛されてる〝理事長の甥〟とかだよー!
あぁ~、楽しみだぁ~♪」
完全に〝自分一人の世界〟に浸ってしまっているらしい千乃は、既に天音の言葉も聞いちゃいない。
「お~い、千、帰ってこ~い。俺に松〇和〇の『帰って来いよ』を歌わせる気か?」
一方。天音の問い掛けもおかしい。何故、バリバリミレニアム生まれの天音が『〇村〇子』を知っているのか。
「ってゆーかさ。お前、自分が〝理事会のお偉いさんの孫〟だって言う自覚あんの?」
そう。立場的に言えば、もしその転校生とやらが〝理事長の甥〟だったとしても、〝理事会のお偉いさんの孫〟である千乃の方が格上である。
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