俺のことが知りたい?

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 千乃は天音にとって、唯一素の自分を知っている親友ではあるけれど、腐トークについてだけは、些か着いていけない……………だって、ドン引きなんだから。  天音は『親衛隊総隊長』だけど、だし、腐男子じゃない。まぁ、恋愛の在り方に、偏見も持っていない。天音の場合、『好き』になってしまったなら性別なんて関係ないから、バイと言え………なくもない。  但し、今まで〝男を好きになったこと〟はないけど。まだ、誰とも付き合ったことはないが『初恋』の相手だって、ちゃんと女の子だった。 (※因みに。初等部だった時、実家の近所に住んでた同い年の女の子。清陵学院が全寮制になるのは中等部から。)  「なー、(あま)ー。どーしても嫌かぁ?」  千乃は未だに言い募っている。どうして、そこまで話したいのか。天音が『腐トーク』に興味がないのは、わかり切っているので、妙な期待をしているワケでもない。  「…………何とか『手短にする方法』は?」  結局。押し問答をするのさえ、メンドくさくなったらしい天音が折れた。そんな天音に『ニヤリ』と笑った千乃は数冊の文庫本(小説)を手渡してきた。
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