俺のことが知りたい?

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-翌朝 寮の廊下-  結局、2冊読了するまでに夜中の3時まで掛かり、睡眠時間は3時間と言う事態になってしまった。  あまりの眠気に欠伸を噛み殺すことが出来ず、伸びをしながら大きな欠伸をした。 「お、ねむそーだな、天。おはよう!」  玄関を出た途端。丁度、部屋から出て来た千乃と行き合った。 「おう、オハヨ。結局、3時まで掛かって2冊しか読めなかったけど。 清陵(うち)って『王道学園』ってやつだったんだな。」  目尻に浮かんだ涙を拭いながら言った天音に、うんうんと千乃は満足そうに頷いた。だが、清陵なので『王道』である。まぁ意味は通じるし、間違ってはいないので、敢えて訂正する必要はない。 「ってゆーかさぁ。あの『アンチ』っての、マジでウザすぎ。ホントに、あんなのが転校生だったら俺、やっていけなさそう。 『リコール』にしても『ざまぁ』ってのにしても、それまで持たないかも。」  どちらにしても、『アンチ』が散々やらかして、学院が荒れに荒れた後では、被害が大きすぎる気がする。  それに『リコール』になるのであれば、御の字ではあるのだが……………
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