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何しろ、親衛隊(の活動)と言うのは、情報伝達が『肝』である。事実『転校生』のことと言い、親衛隊のネットワークは秀逸だ。
情報関連だけに限って言えば、生徒会や風紀よりも親衛隊の方が情報通だとも言える。
「問題ないって、部活入ってる奴いないし。
それにメンバー全員、天のこと『大好き』だからな。」
千乃はそんなことを言う。『大好き』と言うのは、ちょっと違うかも知れないが、親衛隊メンバーは全員が例外なく天音を慕っている。
(※但し、会議に参加するのは各隊長だけ。)
ただ純粋に慕っている者もいれば、恋愛感情を持っている者もいる。実際〝今日、ご予定は?〟とか〝今夜、如何ですか?〟などと誘われることもある。
天音は、ノーマルとは言いがたいが『チャラ男』なのは、あくまで『演技』だ。相手に対し、恋愛感情を抱いていれば別だが、そうでないなら『誘い』を受けるワケにもいかない。
だから〝ごめんね~、今日は先約があるんだ~〟と言って断っている。実際に天音と躰の関係を持った生徒はいない。
-ぶっちゃけ、天音は今まで誰とも付き合っ
たことがない-
それは学院内の生徒に限ったことではない。彼女だって居た試しがないのだ。
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