第三会議室にて親衛隊会議なのです

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 何せ、不法侵入し放題である。王道転校生が『アンチ』であるなら、大問題だ。所謂、巻き込まれ平凡は『親友認定』され、必ず不法侵入される。(※同室者でなければ。)  更に、そのアンチに落ちてないのに、気に入られた生徒の場合。部屋に押し掛け、鍵を開けて上がり込まれるだろう。 「………さぁ。〝可愛がっているらしい〟ってことは聞いてますけど………。」 「……………ふぅん………そぉなんだ~☆」  天音は『チャラ男演技』をしたまま思案に暮れる。もし転校生とやらが、千乃に渡された小説そのままの王道………しかも『アンチ』であれば、間違いなく親衛隊が荒れる。  アンチ王道と言うのは、例外なく、イケメン好きの〝美形ホイホイ〟。煩いし、人の話は聞かない(話が通じない)、思い通りにいかなければ暴力を奮う。そして、二言目には『叔父さんに言い付ける』だの『叔父さんは俺の言うことは何でも聞いてくれる』と我が儘なお子様思考である。 (うわあぁ~。考えただけでも果てしなくメンドくさい。)  天音は顔に〝チャラ男の仮面〟を張り付けたまま、内心、盛大なため息を()いた。
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