第三会議室にて親衛隊会議なのです

15/26
前へ
/847ページ
次へ
 一歩間違えば、全く関係のない人間を、窮地に叩き落とすことになってしまうから………。  その元凶たる人間と〝縁を切ればいい〟と言う話では済まないのだ。 -だって。人間(ひと)は一人で生きているわけでは  ないのだから-  周囲(まわり)に助けられ・与えられのだ。親に・友人に、〝環境〟を形成している人々に…………。  愚かにも、そのことに気付いているのは、今なお『真理の探求』を志している賢者だけだろうけれど………。 (※天音の慕っている親類に、その『賢者』が一人だけ存在しています。)  因果応報───本来、関係のない人間まで窮地に落としてしまったら、その分の『罰』を受けねばならない。  だから、(おの)が眼で・(おの)が身で、見て・体験して〝見極めねばならぬ〟のだ。 -その『転校生』とやらが、どのような種類  の人間なのか、を-  関わらなければ〝害〟がないのなら、放っておいても構わないが、千乃や三島が(期待して)言う王道転校生………しかも『アンチ』と言う種類ならば、天音自身に〝害〟がなかろうと、親衛隊メンバーにとっては『百害あって一利なし』だろう。
/847ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3301人が本棚に入れています
本棚に追加