嵐の王道転校生?!(または台風の目)

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-3日後。朝 通学路- 「とうとう今日だねぇ、その例の『転校生』って言うのが来るのってぇ☆」  通学路には登校中の他の生徒もチラホラいる為、天音は既に『チャラ男演技』の真っ最中だ。 「『王道』なら多分、俺達のクラス(Sクラス)になるはずなんだよなー。」 「え、うん。千が貸してくれた小説だと、そうだねえ☆じゃあ『お出迎え』もホントに副会長なのかな~?」  あの『親衛隊会議』の後。天音は千乃から渡された残り二冊の小説を読み終えた。お蔭で、千乃(と三島)の言う『王道転校生(アンチ)』と言うものがよぉ~くわかった……………わかり過ぎるほどに。  そして、それについて天音が真っ先に思ったのは……… (やっぱり、果てしなくメンドくさい。胸騒ぎってゆーか、それしかねえ!)  と言うものだった。まぁ、無理もないが………。しかし、まだ『王道転校生(アンチ)』と決まったわけでもない。  だが、天音は本当の意味でわかっていなかった。この清陵学院が正に『絵に描いたような王道学園』であること。そして天音自身が『チャラ男な親衛隊総隊長』と言う『王道設定』であることに………。
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