毬藻と真っ向から鉢合わせ?!(前編)

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 そもそも。天音と千乃によって、千夏には『警告』まで行っているものの、嫌がらせの類いは、ほぼ正規の生徒会親衛隊メンバーの仕業ではない。  他の人気生徒の親衛隊や『隠れ生徒会親衛隊』の仕業である。恐らくは、比率的には『3:7』くらいだと思われる。  現に佐久間の親衛隊隊長の中島からは『制裁は行わない』との言質を得ている。 あまぁ、小さい嫌がらせまでは止めないとも言っていたが、天音だってそこまでは求めていない。  小さな嫌がらせも禁止されたままでは、いずれ爆発してしまう、と言うのなら仕方ないことだとも思うし。表立って容認は出来ないが、禁止も出来ない。 -元より話が通じない千夏は、獣同然。1度  位『痛い目』をみなきゃわかんないだろう-  人間(こっち)の言ってることを、それなりに理解出来てる(っぽい)犬猫の方が何倍もマシだ。  通じる通じない以前に、犬猫には話(言うこと)を聞く気はあるんだろうし………特に犬。  犬と言う生き物は、賢く、序列と言うものを尊重する。最初にマウントを取ってさえいれば従うだろう。  犬はこちらが注いだ以上の愛情を返してくれることも珍しくはない。己の身命も顧みず、主人(こちら)を護ろうとさえしてくれるのだから………。 「………………俺は、月城を司馬と同列に考えたことはないが。」  思わずと言った風に、神宮が『ぽつり』と呟いた。
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