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愛情に限ったことではないだろうが、人間の感情は目に見えない。そうである以上、千差万別・十人十色だ。
人の数だけ、カタチも違ってて当然だろう。それだって立派な『個性』と言えるはずだ。
結婚だって、そう。色を挙げようが、披露宴をしようが、婚姻届を受理……つまち、入籍しなければ(法律上) 『夫婦』とは認められない。
離婚だって同じこと。こう言ってはなんだが、紙切れ一枚で付いたり離れたり………上辺だけのものじゃないか。
だから、躰は………まぁ、ともかくとして。心が結ばれているなら、別に『結婚(入籍)』に拘る必要はない、と千乃は言いたいらしい。
同棲は事実上の結婚、別居は事実上の離婚、と言うのが千乃の考えらしい。お互いに仕事が忙しく、すれ違いが多かったりとかとは、また違ってくるのだろう。
まぁ、千乃の場合。両親の結婚の際、華乃は辞職せねばならなくなったのだが………。
華乃は、当時の仕事が好きであったが、千人と結婚することで、家庭に入ることに不満はなかったんだろう。………思うところはあったとしても………。
「………うるせえんだよ、キーキー喚くな。てめえは猿じゃなくて、毬藻だろうが。」
不機嫌MAXの表情と声音で、そう言い放つ加賀。松川との(加賀にとっての)『癒しの時間』を毬r………千夏に邪魔されたのが気に入らなかったようだ。
一方。千夏に絡まれた松川だったが、加賀が千夏本人に躊躇なく言い放ったことに『ギョッ』としつつ、口を挟むことも出来ず、オロオロしていた。
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