リベンジの誕生日②★

16/18
2599人が本棚に入れています
本棚に追加
/155ページ
そこからはあんまり覚えていない。めちゃくちゃ良かったことだけは身体が覚えていて、気が付けば彼女の身体の上で息を上げていた。 ベッドの上に広げられたバスタオル、冷房のついていない蒸し暑い部屋。彼女の服も、シーツも床も、とにかくびしょ濡れで。その辺りに避妊具がとっ散らかっていたから、とりあえずそれだけはちゃんとしていたようだけど。どうやってここまで来て、何をしでかしたのかは謎だった。 我に返って身を起こすと、彼女はグッタリとしていて。肩で息をしながら薄っすらと目を開いたから、思わず土下座する勢いで頭を下げた。 「ご、ごめん、大丈夫?ホントごめん…!」 掠れた声で「暑い」と呟いたから、慌てて冷房をつけた。 「…大丈夫、ちょっと、凄かったけど…」 そう言われて、記憶の糸を必死で辿った。夢なのか現実なのか分からないけど、頭に薄っすらと浮かぶ光景。無我夢中で彼女を攻め立ててしまった…気がする。 「ほんっとゴメン、痛いとこない…?」 「大丈夫、嬉しかったから」 ニコ、と微笑って、彼女はバスタオルにくるまった。 う、嬉しかった…?どういう事? もしかして凛って…乱暴にされる方が好きなのか…?     
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!