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前と同じく、私は凛のベッドにお邪魔していた。布団に入って、電気を消して。体勢が落ち着いたところで、切り出した。
「ねえ、凛子」
「…なに?」
「どうだった?今日のエッチは、」
「!」
突然、凛子が分かりやすく噎せた。背を向けるから、慌てて彼女の背中をさする。だけど口元は完全に緩んでいた。必死で、笑いを堪える。
「な、何で…?」
「いや、私の助言通り、自分からいったのかなと思って」
すると彼女は身体をこちらに向けて。布団で目から下を隠しながら、小さな声で言った。
「…頑張ったよ、私」
「~!」
とうとう、吹き出して笑ってしまった。凛子に「シッ!」と怒られて、慌てて口を押さえる。
「何で笑うの、」
「だって、ホントにしたんだ、と思って」
「瑠璃がしろって言ったんじゃん!」
「そうだけど。よく頑張ったね、エライエライ」
暗くてよく分からないけど、多分、凛子は今 真っ赤になってると思う。布団に潜って、モジモジしていたから。
「慶くんの反応は?」
「…やめて、って言ってた」
うわー、めっちゃテンパってるじゃん…!
想像したら笑えた。また、揶揄うネタが1つ増えた。
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