卒業旅行①

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となると、いよいよもっと凛との思い出が欲しくなってきた。 だって健司と瀬戸は、これから毎日一緒に過ごす訳で。俺達はあと1週間で離れ離れになるんだから。 今日は凛と2人でマリンスポーツに興じるはずだったのに、結局俺はずっと健司と2人だ。残り2日も、このまま過ごすつもりなんてない。 「なあ、健司」 「ん?」 「部屋、交換しねえ?」 「…俺に選択権があると思うか?」 「…だよな、」 「もっと言うと、俺から言ったら逆効果だと思う!」 「…俺もそう思う」 やっぱ、瀬戸を説得するしかねえよなあ。 「…俺、行ってくるわ」 「俺も行く!」 「いや、お前はとりあえず食え」 立ち上がると、凛と瀬戸が居る波打ち際を目指した。
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