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「…あれ、慶?」
グイグイと、詰められる距離。なんだか気圧されてしまって、後退る。
「…瑠璃、は…?」
そっと、彼の手が両肩に触れて。そのまま、ベッドに押し倒された。
「えっ、」
驚いた瞬間には、もう唇が塞がれていて。質問も抗議も、全て彼の咥内にくぐもった。
「…ン、んン…ッ、」
舌を攫われて、身体の力が抜ける。そんな熱いキスの合間に、彼が呟いた。
「もう、我慢の限界、」
首元に、唇が触れる。
「ま、待って…、瑠璃は…?」
「部屋、代わらせた。アイツらはアイツらで、宜しくやるだろ」
チュ、と音を立てて、何度もキスが降った。
「さ、先にお風呂入らない…?」
「無理だって、ずっと我慢してんのに。海の家でシャワー浴びたからもう良いだろ、」
もう一度、唇が触れ合う。また舌を絡め取られて、いよいよ抵抗する力なんてなくなった。
大きな手のひらは、もうスカートの裾から忍び込んでいる。
「…凛、好きだよ、」
耳元にも唇を寄せて、彼が囁いた。
私は、彼のこの声に弱い。
「…うん、私も…、」
そっと、彼の首に腕を回して。身を任せた。
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