【企画】小児科のせんせい ★

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「…ッ、えっ!?」 凛は、明らかに戸惑った表情を見せた。 「な、何で?」 「何でって…俺達、何年付き合ってると思ってんの?」 いつか、俺の誕生日に背中を流してくれた以来、彼女とお風呂に入った経験は無い。て言うか、あれも一緒に入ったに計算しない事案だけど。 俺達、今日から夫婦なんだし。 風呂くらい一緒に入りたい。 「ダメ?」 「だ、ダメだよ!絶対ダメ!」 「…何で?」 「は!恥ずかしいから!絶対、ダメだから!」   もう何回も、それも隈なく眺めたのに。何を今更恥ずかしがってんだか。 ま、それも彼女の可愛いところだけど。 「俺、奥さんに背中流してもらうのが夢だったのにな…」 勿論こんなことを言ったのは、わざとだ。 こんな風に寂しそうに「夢だった」なんて言ったら、 「…そ、そんなこと言われても…、」 途端にモジモジし出す、凛。 さっきまで「絶対嫌」だったくせに、優しい彼女は俺に合わせようとしてくれる。 「…な、良いだろ?電気は暗くするからさ、」 ダメ押しで、抱きしめながらそうお願いしたら、彼女は腕の中で小さく頷いた。
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