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唇を首に移動して、舌を這わせる。しばらくそうしていると、俺の手とシーツをギュッと握り締めていた手が、次第に緩まって来た。
もうそろそろいいかなと、脇腹に触れていた手を背中に回して、ブラのホックに手をかけた。
ーーーピンポーン。
突然、インターホンが鳴る。
「…誰…?」
「新聞の勧誘か何かだろ、無視 無視」
「で、でも、」
「いいから、」
彼女をなだめて、再開しようとする。
ーーーピンポーン、ピンポーン
しつこく鳴り響くインターホン。
「ホラ、何か重要な事なんだよ、」
そう言って身を起こす彼女。正直、俺からすればコッチ以上に重要な事なんて無い。気にせず彼女を押し戻す。
「…ちょっ、慶…!」
「…」
抗議する口を半ば無理やり塞ごうと、覆い被さる。
ーーーピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン
異常なほど連打されるインターホン。次に、よく聞いたことのある明るい声が響いた。
「慶ぃー!居るのは分かってるぞ!居留守すんな!電気点いてるからバレてるぞー!」
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