2589人が本棚に入れています
本棚に追加
/155ページ
卒業旅行②
私と瑠璃が波打ち際で遊んでいたら、そこに慶がやって来た。
「そろそろ、ホテル戻らねえ?」
すると瑠璃が噛み付く。
「え、もう?もうちょっと遊ぼうよ、」
「もうすぐ暗くなるから。水の中って意外と体力奪われるからな。飯食って、ホテルに戻ろう」
珍しく、大人びたことを言う慶。
まあ確かに、少し身体がだるいなとは思ってたところ。
「そうだね、明日も予定いっぱいだし。そろそろ戻ろっか?」
私がそう言うと、瑠璃は渋々承諾した。
ご飯を食べてホテルに戻ると、
「瀬戸、」
慶が、瑠璃を呼び止めた。
「何?」
「いいからちょっと。凛と健司は先に戻ってて、」
「?」
よくわからなかったけど、ケインくんと2人で戻って、部屋の前で別れた。
部屋に戻ったら、洗面所で水着を洗っていた。
すると、ドアの開く音がした。
瑠璃だ。
「…瑠璃、おかえり」
洗面所から顔を出す。
と、そこに立っていたのは慶だった。
最初のコメントを投稿しよう!