『日本が壊れていく(斎藤貴男)』

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《小沢一郎》 政治に参加するとは、投票所に行って投票することではありません.尤も、前回の選挙で誰に投票したか覚えていないなんてのは論外ですけどね. 立候補者の公約を比較検討することが、政治に参加するということです.現職の政治家の政策を監視することが、政治に参加するということです.そう思うんですけどねぇ. まあ、選挙の現実は、半分イケメン美人コンテストですからねぇ.選挙特報が終わったら忘れちゃうんですよねぇ. 小沢一郎の容姿が、もうちょっと良ければ、世の中随分と変わっていた気がします. ●ちょっと引用してみます. (P20)・・・小沢一郎はどうして、「安倍さん自身の政治に対する考えかたが根本的に間違っている」と酷評したのか・・・政治の役目は、国民の暮らしと命を守り、向上させることです.それこそが政治の責任なのだと、私は考えている. となると、やっぱり富の公平な分配、機会の均等という言い方でもいいが、それを心掛けるのが政治の役割だということになるのだが、彼はまったく違う. 強い奴が儲ければいい.そのうちおこぼれがお前らにもいくよ、と言っている.根本的に政治の捉え方、考え方が間違っている.だから安倍さんを支持できない.個別のことはいろいろあるけどもね・・・ ●引用を終わります. 「あんなひとたちにはまけるわけにはいかない」と言っちゃう安倍晋三という人物は、大臣は国民全体に奉仕する公務員である事が分かっていないということですね.選挙で過半数を取ったら支配者になれると思っているんですよ. 《インフォーマル帝国》 防衛企業には社員がいて、給料をもらって生活をしているわけですね. 原発メーカーにも社員がいて、給料をもらっているわけです. そういう企業の社員が支持するのは、どういう政権なのかと考えると、自分達の会社に仕事を持ってくる政策を掲げる政党ですね. まあ、日々の生活に追われるとそうなっちゃいますよねぇ. ●ちょっと引用してみます. (P70)・・・対米従属の問題だけに囚われていると安倍政権の本質を見誤る. 日本には日本の、”戦争のできる国”でありたい事情があるからだ. アベノミクスの3本目の矢「成長戦略」を想起されたい. そこには”企業が世界で一番活躍しやすい国"づくりのスローガンとともに雇用制度改革や税制改革、技術革新の促進などが謳われ、勇壮な「インフラシステム輸出」なる国策メニューが盛り込まれている・・・ 要は新興成長国の都市計画や発電所、道路、鉄道、通信網、港湾、空港建設などのコンサルティングから設計、資材の調達、施工完成後の運営、メンテナンスに至るまでを官民一体のオールジャパン体制で請け負おうという国家戦略のことである・・・原発輸出がその中核になる. 各地の原発の再稼働がいそがれてる最大の背景だ.売り込みをかける相手国の要人に、万が一にも「自国では怖くて動かせないモノを売りつけるつもりか」と反発されるわけには・・・ ●引用を終わります. 《私は番号ではない》 私は漢字でもない. マイナンバーは国家が個人を特定するために数字で表記した番号ですけど、氏名も国家が個人を特定するために漢字で表記した番号に変わりはないのですけどねぇ. 元々、戸籍は明治政府が徴兵とか徴税とかのために導入した制度です. それまでは、みんな通称で生活してたわけです.もっと遡れば、古代の律令国家が租庸調の取り立ての為につくった制度ですけどね. 少なくとも、アラビア数字か漢字かの違いはあっても用途は同じなわけだから、マイナンバー制度を導入したうえは、戸籍制度は廃止したらいいと思いますね. ●ちょっと引用してみます. (P186)・・・いずれ何をするにしても、”マイナンバー”の提示が求められることになろう・・・ 目下は役所の関係に限定され、大したことはないようでも、数年後には民間への開放が必定だ・・・ 近い将来には当然、あらゆる監視ツールを結びつけるマスターキーとして働くようになる・・・ 警察の権限が拡張された盗聴法(通信傍受法)や、携帯電話のGPS機能などとも、もちろん連動する. 徴兵逃れを阻止できる威力はアメリカの社会保障番号で実証済みだ・・・ ●引用を終わります. ちょっと思い付いたんですけど、国会議員や県会議員の政治活動費にマイナンバーを紐づけたら、活動費の不正な使用が出来なくなる.どうでしょうか. 議員は、政治活動でお金を払うときにマイナンバーを伝える.支払いを受けた方は、議員のマイナンバーを国税庁に伝える.国税庁が活動費の使い道を把握したあとに、議員に活動費を後払いで支給する. そんなマイナンバーの活用法です. (了) ―― 奥付 ―― 読書感想文『日本が壊れていく(斎藤貴男)』 著者:茜町春彦 概要:本を読んだ感想です. 読んだ本の題名: 日本が壊れていく(2018年9月10日初版、斎藤貴男、ちくま新書)
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