トリックオアトリート★☆

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ジーっと光さんを見ていたその時、 バッチリ光さんと目が合ってしまった。 「…どうかした?」 (キャー!目合った~) その時私は心の中で、小さくガッツポーズをした。 私が光さんをじっと見ていたからか 光さんはそんな私を心配してくれた。 「…何かあった?大丈夫?」 「…大丈夫ですよ。」 でも気持ちをうまく出せない私はツンと可愛くない態度を取ってしまった。 (光さんの事を考えてたなんて言えない…。) 悟られたくないと思った時に私はいつも こうゆう可愛くない返事をしてしまう。 だけどそんな時でも光さんは 「ふは!何だそれ!反抗期かー?」 そう言って私を弄ってくる。 「…違いますよ!」 (…ずるいよ。…誰のせいでこんなに悩んでると…。) なんて言えない…。 好きになったのは私だけだもん…。 光さんは何も悪くない…。 でもちょっとは私を見て欲しい。 たまには私の事、妹としてじゃなくて マイスタイルのアルバイト仲間として 一人の女として私を見て欲しい…。 いざ口に出そうとしても結局、 言いたいのに、言えない…。 いざ、告白するとか言っても結局は口だけで 私は簡単な事しかしない。 堂々と光さんと向き合えない だからいつまで経っても中途半端なままなんだきっと…。 「はいはい。ほら、仕事戻るぞ。」 「はい…。」 「何かあるなら後で話聞くから。」 こんな時でもずるい…。 その笑顔だけで何人の女の人を落として来たんだろう…。 こんなの誰でも好きになっちゃうよ…。 …光さんには私と同い年の妹さんがいる。 だからか、光さんは私をたまに妹さんと同じ扱いをする。 (…子供扱いしないでよ。) 何度言えば私の気持ちは伝わるの…? これまでだって、好きアピールはたくさんしてきた。 告白まがいな事もいってきた。 「…光さ、楢崎さん私…!」 言おうとしたその時
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