第2章

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第2章

外からの光で目を覚ました。どうやら朝が来たみたいだ。といっても、父はまだ起きていないみたい。  「はぁ…だから朝は嫌い。」  ぼそりといった声は誰にも受け取られないだろう。それを知っていても何度も言ってしまう。  あ、ご飯の準備をしなくちゃ。時計を見ると、学校が始まる一時間半前。ジャストタイム。準備をしているうちに父が起きたらしい。部屋からガタンと音を立てて出てきた。ここでは一言もしゃべらないのが我が家の日常といってもいい。  いつも通りのご飯。いつも通りの制服。いつも通りの道。いつもの友達。  学校につくとあいつが一番奥の席でうつぶせになって寝ていた。あいつとは学校ではあまりしゃべらない。私は友達としゃべったり遊んでいるが、あいつは一人で寝ている時間が多い。一緒に活動しているのが信じられないぐらいだ。  日が左から右に進むにつれ教室の中の緊張や集中した空気が抜けていく。その中で、私たちは授業ではなく日が見えなくなる時間のことで頭がいっぱいだった。  友達は部活に専念しているようだが私は部活には入っていない。そのため、帰りはいつも一人。  さて、家に帰ったら準備と宿題しよ。
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