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第3章
えっと、今日は少し早めの待ち合わせ。もちろんデートの待ち合わせではない。彼のことをまとめるためによく集まるのだ。いつも学校付近で待ち合わせる。そして、この近くの知り合いの店で意見を交わす。そんなところだろうか。
耳を澄ますとだんだんこちらに近づく足音がきこえた。持ち主ははっきりしていたが、私は星が微かに見えている空を知らぬ顔で眺めた。
「おーい。ここにいたんだな。」
「まぁ、いいじゃん。時間は本当にぴったりね。」
私は待ち合わせの数分前につくが、こいつは、時間通りぴったりにつくのだ。
「早く行こうぜ。」
「待たせてたのは誰よ!」
「へーへー。」
店までの移動中は、事件や彼のことについてのことは一言も話さず、今日の学校の様子や出来事を友達のように話している。
私たちの足は同時にとまった。いつも通っている場所についたからだ。
シャラン…
かつては鳴らさぬように入ろうと何度も挑んだお店の鈴。とっくにもう諦めてしまったけど。
「それじゃ、始めようぜ。」
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