一宿一飯の恩義・そうして新しい物語が動き出す

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「あ、あン……はぁ、っ、あぁ……ンん――」 「ね、手嶌さん、きもちい?」 「ば、ばか……咥えたまんまで、しゃべ、るな……っ」 「ふふふ……知ってるー?」 「だから、咥えたまんまで……」 「完勃ちしなくても射精は出来るんだってさ。出したく  なったらこのまんまで出していいからねー」   (う” ―― まじ、ヤバい……かなり、    キテる……)   手嶌の限界を知らせるよう、   手嶌の分身は未だ若干の柔らかさは残っている   ものの、ドックンドックンと力強く脈打ち。   先端からは半透明な先走りをだだ漏れにしている。   実桜は嬉しそうに目を細め   一生懸命目の前の……にしゃぶりついた。   溢れる唾液も気にせず、   夢中になってジュパジュパ舐めていると。   手嶌の手が実桜の頭を引き離そうとする。 「も ―― もう、出るっ。離せ」   実桜は手嶌のなら飲んでもいいと思った。   だから、自分の後頭部へ置かれた手嶌の手は   どかして、手嶌の分身を尚も強く吸いまくった。 「こ、こいつ ―― ふざけんな」   上目遣いに手嶌を見つめ、ニッコリ、   得心の微笑み。 「う”、マジ、やば ―― イク……」 『……んむっ……』   根本までずっぽり咥え込んだモノが口ん中で   大きく膨らんで、熱いものが噴き出す。   ドクンドクン ――と、何度も吐き出される。   頑張って飲み込もうとしたけど、   予想外にいっぱい出て口から溢れて顎から喉に   垂れていっちまった。   あ~ぁ、もったいない……。   それにしても、量は然ることながら、   濃度もハンパなかった。   他の連中のそれを口ん中に出されんのは   すげーイヤだったのに。   手嶌のそれはもっと欲しいと思った。   実桜は少しでも残ってないかと思って、   全部吸い出すように、しつこく丹念にそれを   舐め続けた。 「はぁ はぁ はぁ……よくも、やりやがったな」     口調だけでなく、表情までもが一変した手嶌に   「え?」と問いかける間もなく、   実桜は手嶌に組み敷かれた。
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