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一行の帰還から三日後。
ヨハンは、あの日、喧嘩に巻き込まれて刺されたと、変わり果てた姿で帰って来た。
葬儀の手配を、とおろおろしていると、親戚と名乗る男が現れ、書類を振りかざして遺体を運び出してしまった。
王城からの連絡も、館を取り仕切る者もないままに、召使たちは一人、二人と姿を消していく。
勇者が王より賜った、豪華で広大な館。
高い塀で囲まれた大きな薬草園と、設備の整った製薬のための調合室が付属している。
主を失い、火の消えたように、静まり返った館。
その館でただ一人座り込み、まだ勇者の死を信じられず、呆然としていた私の元に、王室から派遣された役人たちがやって来た。
「薬師のターニァ・ニュームーン嬢ですな」
慇懃に頭を下げる、役人たち。
「少々お聞きしたいことが。なに、勇者殿が亡くなられた後の、単なる事務手続きですが」
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