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Trick or Treat?
それだけ書いたメールを送ったのは今朝のことだけど、彼は都合をつけてくれた。
「いやぁ、年々派手になるねえ。これも」
異形のモンスターが溢れる、ちょっとしたテーマパークの様相を呈した街を見て、彼が呟く。
リアルな血糊に傷痕。かなりグロい人まで居る。
といっても、隣に居るこの人も、見かけは普通と言うだけで中身はモンスター並みにドロドロかもしれない。
家の中がどうなってるのか知らないけど、平気な顔して一年近く不倫しているのだから。
独り言のようにあたしは言った。
「……嘘ついたら閻魔様に舌抜かれるっていうじゃないですか。ハロウィンはそういうの無いのかな」
「むしろ逆じゃない？ほら、よく知らないけどお化けが出て来る日だから、みんなでお化けの格好して、自分たち仲間ですって嘘ついてるわけでしょ？」
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