ひこうき雲

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「ずっと待ってたのに・・」「えっ?」ぼくは、びっくりしてすごい顔になっていたらしい。話していくうちに昔に戻った気がして嬉しかった。でも、途中で君がぼくの知らない名字になっている事に気がついて。君が来週からアメリカに旅立つことも。ご主人の仕事に付いていくのでいつ帰国できるかわからないとも、知らされた。ただただ無性に後悔していた。ただただ無性に・・。どんな顔して聞いていたのか、自分でもわからなかった。 別れ際に、君の唇が「ずっと待ってたのに・・」と声はなかったけど動いたのはわかったんだ。 ごめん。ごめん。何万回言っても足らないよ。とココロの中で叫んでいた。何も気がつかないふりをして、君とニセの笑顔でわかれたよ。 翌日、昼まで寝ていた。カーテンを開けると空が真っ青だった。窓を全開にして、空を見上げた。長くのびたひこうき雲が少しずつ消えて行っていた。
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