28人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
「リカ、今日学食?」
「今日は買ってきた。幸はいつも通りコックのお弁当?」
……最悪の第一印象だった初対面から一ヶ月もすると、あたし達は嘘みたいにつるむようになっていた。
というか正しくは、3人の方から何かとあたしに絡んでくる。
あたしもそのうちに3人といる方が楽になっていた。
今まで一緒にいたのは、まさに金持ちの親に甘やかされて育ったお嬢様ばっか。
その点3人は、金持ちの家ではあるけど頭も良い。
……あたしのパパは、ラブホや風俗店を多数経営する会社の社長で。
しかも一代で会社を築いた、成金ってヤツ?
中学までは公立校で周りから会社の事でからかわれ、
私立高校に入ってみれば、由緒正しい家柄の人達に見下される。
でも3人にはそれがない。
むしろ家は家、自分は自分ってスタンス。
多分それが、あたしがこいつらを気に入った理由だ。
……ただコイツだけは。
「リカ、コンビニ弁当かよ」
「……悪い?悟こそ今日は女子からの手作り弁当ないの?」
「これから行くとこ。…にしても、んな食生活でよくそんな育ったモンだな」
ニヤっと笑いながら視線を注いでるのは……もちろんあたしの胸!!
家の事と同じぐらいコンプレックスだっていうのに、悟ってば事あるごとにそればっかり!!
「一回ぐらいヤらせろよ。じゃな」
……ほんっと……サイッテー!!!!
最初のコメントを投稿しよう!