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「どこかに隠れるか？」
この部屋で身を隠せそうな場所はクローゼットかベッドの下だろうか。どちらもすぐに調べられればバレる。ある意味至近距離にはなるかもしれないが相手の様子視認できないし身動きも取り難い。下手をすれば何もできずにヤられてしまうかもしれない。映画でもよくあるが縁起が良い隠れ場所とは言えない。
「もう時間がない。アソコにするか」
急いでドアの横に身を寄せる。右手には銃を左手には小型ナイフを。こうなれば相手がドアに穴を開けて鍵を開錠しようと差し入れてきた手の手首を打ち抜いてやる。上手くいけばかなりのダメージを与えられるだろう。
ドアから斧の刃が出てきた。もう向うから部屋の中は視認できるだろう。
来た！
手がぬっと出てくる。
今しかない。ほんの一瞬の出来事で練習する暇もない本番一発勝負。銃を死角から差し出して引き金を引く・・・。
出ない？
血の気が一気に引いていく。引き金が重いのか？完全にタイミングを逸して手が帰っていった。扉がゆっくりと開いてゆく。
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