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「DUST様に一件の依頼が届いております」
ウルカは慌てて受付台の上の依頼書をとった。
「ちょっと! これ! まぢっすか!」
リストを拾ったウルカは文字通りの目前で、Aの刻印をまじまじと見つめた。
「ついに私たちにランクAの仕事が? 嘘じゃないわよね? 何かの間違いじゃないわよね?」
シャンはウルカからリストを奪い取り、紙をひっくり返して疑っていると、デュティが手を伸ばしてきてリストをとった。
個人的な感情はすっかり失せていた。冷静な眼差しで依頼書に目を通した。
「code;sister……?」
デュティはシャンに振り返るが、シャンは首を振る。
「聞いた事ないわ。新しく登録されたcodeかしらね」
「ということはお初? お初でAってすごくないっ!? アタシなんか10年でやっとAなんだよ……」
「でもこの依頼……、依頼人は誰かしら。書かれていないけど……」
「きっと恥ずかしがりやさんなんだよ」
「そういうもんじゃないでしょ」
「最低報酬は1万ミラです。生きたまま捕獲で10万ミラ。死後は腐敗・損傷の程度で減額となります。依頼主は一部でも部位に応じて引き取るとのこと。その際のご相談もギルド窓口になります」
デュティは、血判するために口に近づけた親指を、唇に当てたまま躊躇した。
(依頼を受ける/怪しいな……)
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