少女

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『夢を見るのも億劫だわ』 私は恐いだけ 人が怖いだけ 嘗て “君を愛している” そう言った貴方は、いとも簡単に…………私を棄てたの 其れから私は他人が怖くなった 偽りの私を愛してくれる人なんて居なかったの 最初から全部 全部 大嘘だったの 傷ついたのは私 傷つけたのは貴方 愛したのは私 愛を裏切ったのは貴方 怖かった あの日私を否定した貴方が怖くなったの 震えを抑えて 気丈振る舞った だけど無理だった 壊れる 壊れた 私の世界が 色とりどりの淡い色合いで染めた夢は 貴方の一言で簡単に褪せたの 信じる 怖い 嘘 偽り 他人 独りだった 端から独りだったのよ私 信じて夢観て 馬鹿視たの 苦しくて 痛くて 泣きそうになるの 今もそう 繰り返して 繰り返して 結局 苦しむのは私だけ 深い眠りについて醒めなければ良い 淡い記憶に 甘い過去に囚われて苦しむくらいなら 私は目覚めたくない ずっと時が宵夜なら好いのに
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