謎の存在

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今は真冬。私は冬休み、母親の実家があるひなびた村に遊びに来ていた。 朝散歩にでると、遠くの方に、人影を見つけ、近くに寄ってみると、カメラを構えたかわいい女の子だったので、話しかけて見た。 B「こんにちは。何撮ってるの?」 A「・・・」 B「あ、僕はS市から来たBっていうものだけど。母親の実家に遊びに来てて」 A「・・・」 不審者と思われたかな。返事してくれないや。もう帰ろうかと、思ったとき、 A「このカメラね」 B「え?」 A「忘れ物」 A「この間来た観光客の」 そういって、彼女はちょっとだけ微笑んだ。 その時遠くの方から、僕を呼ぶ声がした。 「おーいB~朝ごはんできたよ」 いとこが、探しに来てくれていた。」 いとこの近くまでいき、ありがとうというと、 「あんなところで、誰と話してたんだ?あそこには、かかししかなかったのに。」 「え?かかし?」 振り返ってみると、確かにかかしが、ぼんやり風に吹かれながら立っていた。 棒で作られた腕に、カメラが、掛かっていた。 顔は・・・ちょっと笑ってるように見えた。
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