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「嬉しいよ。突然、遥から会いたいって連絡くれるなんて……。ここにいる事、陽は知ってるの……?」
「っ……」
黙ったままうつむきがちにいる遥が、ふるふると首を振った。
そっか、小さく呟くと深影も遥の隣に座った。
「深刻そうな様子を見るに……あまり、いい話では無さそうだな」
くしゃりと前髪をかき上げ作り笑顔を浮かべる深影に、遥はバックから取り出した、例のクリスマスプレゼントを差し出した。
「これは……貰えない」
「……どうして?そんなに高い物じゃないよ」
「そういう問題じゃないの……。ごめんなさい」
一向に受け取る気配のない深影に痺れを切らした様に、遥は包みをテーブルの上に置いた。
彼女の手と同様に、声も震えている。
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