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はははっ、と苦し気に笑う深影の声と表情に、彼の中にまだ隠された本音があることを知る。
「……ねぇ、深影……。あなた本当はっ……」
唇をぱくぱくと、途切れ途切れに声を発する遥のバックの中、携帯電話が鳴り出した。
「……多分、陽ちゃんじゃないかな。出た方がいいと思うよ」
深影の予想は当たりだった。しばらく、複雑な面持ちで着信画面を見詰めていた遥が、指をタップした。
「……もしもし、遥でっ──」
「今、何処にいる」
抑揚のない陽の低い声に、携帯を握る遥の手にじわりと汗が滲んだ。
「……深影の所にいます」
隠すことは出来ない。
「……だと思ったよ。下にいるから直ぐに降りてこい」
「……はい」
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