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翌朝、九時。喫茶ロゼの窓から見上げる空は皮肉な程に快晴だった。
「いい天気ですね」
白のブラウスにショートエプロン。ポニーテールに結った髪をさらりと翻し、遥はカウンター内に立つ陽にいつもと変わらない穏やかな笑顔を向けた。
まるで、何も無かった様にテーブルのセッティングを始める彼女だが、昨晩は
眠れていないであろう事、何気ない仕草の合間に時計の針を無意識に目で追っている事
全て、陽にはお見通しだった。
「遥、ちょっと」
「はい……?」
ちょいちょい、と陽に手招きをされ、遥は不思議そうに首を傾げると、言われるがまま彼の隣に並んだ。
「遥がここに来てから、約8ヶ月が経った」
「そう、ですね」
「俺が欲しい人材は、留守の間も安心して店を任せられる人間だ。よって、今からテストをする。お前がそれに見合うかどうかのな」
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