(20)

12/22
前へ
/413ページ
次へ
 こくり、平然と頷く彼女にレイは目を丸くした。  が、遥の思い通りにはいかない、と髪を靡かせると顎先を高く突き上げた。 「ふぅん……。陽ちゃんとはダメになったもんだから、また深影のところへ戻ろうってこと?それとも、違う男のアテでもあるのかしら。なんだって、こんな見境のない女に男共は弱いんだかっ……」 「……以前、レイナさんは仰いましたよね。どうせ、私は一人だと……。それは、間違っていると思います」 「急に何の話っ……」 「自分で思っているよりも、レイナさんは沢山の人に愛されています。受け入れられなくてもいい、でも気付いてあげて下さい。それだけで……きっと、見える世界は変わると思います」 「っ……また、その上から目線……本当にムカつく女ね……!」
/413ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2091人が本棚に入れています
本棚に追加