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 顔を真っ赤にして、頬を膨らまる遥が振り向いた。 「毎回毎回、本気で怒るなよ」 「陽さんは、冗談か本気かわかりにくいんですよっ……!!以前よりはマシになりましたけど、もっと表情つけてくれないと」 「……気を付けます」  コツンと額に触れ、二人どちらからともなく微笑んだ。  リンリーン  突然、入り口の扉が開いた。 「「すみません、うち11時からなんです、よっ……!?」」  同時に振り返り、声を重ねた遥と陽の顔が、珍しい客人達の姿を捉えた瞬間ピシリと固まった。 「本当にいいのかしら……?こんな大スター二人を、他の客と同じにしちゃっても」 「レイ……。大スターは自分でそんなこと言わないと思うけど」
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