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とさりげなくチャン付けという、モテ的にパーフェクト!な提案をしてきた。
「は、はいっ!」
じゃあ、私も晴季さんって呼んでもいいですかぁ?と言える程、梨津は未だ場数を踏んではいなかった。
喜んで!返事をするのが精一杯だった。
「はい、出来たよ。冷めない内にどうぞ」
瀬田は梨津にフレンチトーストの皿を手渡した。
ナイフとフォーク、それにシロップなどは、既にリビング兼ダイニングルームのローテーブルに並べてある。
「いただきます!この白いのって、生クリームですか?」
席について早速、梨津がフレンチトーストに添えられたホイップドクリーム状のものに興味を示してきた。
秋川も確か、最初に食べた時には驚いたことを思い出し、瀬田はイタズラっぽく笑い、言った。
「違うよ。取り敢えず一口食べてみて。オレンジとシロップと合うと思うから」
答えを言わない瀬田を素直に信じて、梨津はフレンチトーストの上にオレンジと一見ホイップドクリームの様な白いモノを乗せ、シロップをかけて頬張った。
「酸っぱいけど美味しい!何ですか?コレ。クリームチーズ?サワークリーム?」
思っていた通りの、いやそれ以上の反応に気を良くした瀬田は、あっさりと種明かしをした。
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