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〇ワタル、吹き抜けの天窓を見上げる
ワタル:アスミ、見てみろ
〇アスミ、見上げない
ワタル:あれが俺達の星だ
アスミ:・・・
ワタル:だからさ、おじいさんの為にも、早く着陸船に乗り込んで、あの星に向かおう、なっ
アスミ:じいちゃんの為?・・・私、嫌いなんだよ、じいちゃんの事
ワタル:えっ・・・
アスミ:大嫌いなんだよ私、じいちゃんの事が・・・。なのに・・・出発の日が近付いてきたら、じいちゃんの事ばっかり思い出して・・・
ワタル:・・・だから、こだわってるのか?おじいさんが好きだったこの自販機に
アスミ:・・・よく分かんない。けど…決着をつけたい・・・
ワタル:決着をつける?
〇アスミ、うなずく
ワタル:えっ・・・この自販機と?
〇アスミ、首を振る
ワタル:・・・太極拳で?
アスミ:ちがう!・・・でも、決着をつける為には、コーヒーを買って確かめなきゃいけないって、そう思ったんだ
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