さよなら珈琲

8/15
前へ
/15ページ
次へ
アスミ:もう・・・いいから・・・早くお金ちょうだい ワタル:・・・アスミ、いいか、おじいさん達が地球を出発して数十年。祖父母、両親、そして俺達。三世代かかったんだ。三世代で四光年飛んで、やっといま『プロキシマ・ケンタウリ第三惑星ペールブルー』に到着したんだ。なのに、「コーヒー買かってくれなきゃ行かないもん」ってなんだそれ!おかしいだろ!・・・・・・しかも200円って・・・ アスミ:・・・ ワタル:あと十分しかない。十分で着陸船が出発する。五分後には居住区の人工重力だって無くなる。俺達がいままで住んでた、この恒星間宇宙船は、放棄されるんだぞ。俺はお前が心配で・・・ アスミ:ごめん・・・ワタル・・・でも、どう言ったらいいか・・・ ワタル:・・・いいから聞かせてくれ
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加