なにもないけど記念日

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「それは、もしかして、ひょっとして、ことによると、まさかデートですか?」 「まさかのバリエーションを聞きたいわけじゃなくて、デートに誘ってるんだ。長かった、ここまで長かった!」 加川はしみじみとこれまでを振り返っているようだ。 「ようやくここまでこぎつけた!……断られたらオレは地球の裏側に突き抜けるくらい落ち込む!」 地球の裏側に頭を出した加川を見てみたい気もする。 いつも良いように振り回されているのだ。 でも、さくらは答えた。 「わかりました」 実に素っ気ない。
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