夕日の色は

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これ以上はクタクタにはなれないほどにふにゃふにゃな私を、あいつは外に連れ出した。 寡黙を通り越した男なのだ。 いつも着ぐるみなのは、無理に喋らなくても良いからだ。 あいつがイカ焼きの頭を脱ぐと、髪から汗が滴っている。 夏の着ぐるみなんてあせもになってしまう。 更に中がどうなってるかなんて考えたくもない。 「どうしたの?私まだ後片付けがあるんだけどなー」
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