始まり

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始まり

奏哉君の部屋に入ると 荷物を置いた奏哉君が 手を広げる。 私は奏哉君に視線を合わせずに 胸元に頭を預ける。 「 俺を見て。」 私が顔を上げると 奏哉君は真っ直ぐに私の目を見つめる。 時々口付けながら見つめ合う。 身体が熱を帯びる。 …ときめきはない。 これは一夜限りの遊びだ。 この身体の火照りも お酒が回っているからだ。 奏哉君への気持ちはない。 私達はベッドになだれ込んだ。
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