26人が本棚に入れています
本棚に追加
コンビニでお酒を買い込んで
部屋に戻ると莉奈の返答がない。
「 莉奈ー!」
どれだけ呼んでも部屋の中から
物音もしない。
莉奈の部屋を出る時に
財布とスマホは手にして出たけど
他の荷物は置いたまま。
私が扉をノックしていると
奏哉君が私を後ろから抱きしめて
耳元で囁く。
「 莉奈さん絶対寝ちゃってる。
俺の部屋に行こうよ。」
奏哉君が私の腰に手を回して
歩き出す。
きっと私は流されてしまう。
流されて身体も許してしまう。
遊ばれて捨てられてしまう。
傷付かないように
心にだけは鍵をかけよう。
心を別の場所に置いて
私は奏哉君の部屋に入った。
最初のコメントを投稿しよう!