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二話 One day
待ち合わせ場所は近くのコンビニだった。
年上の彼女は30歳、僕は16歳になったばかり、世間から見たらとてもいい関係ではないように見えてしまうのは当然である。
「こんにちは。来てくれたんだね、嬉しいなぁ」などという彼女に少々照れながら応答する僕。
彼女の車に乗り込む。
すると、とてもいい匂いがした。
「どこ行く?とりあえず、ぷらーっとしようか」と言うと、当てのない二人きりのドライブが始まった。
通りにマンガ喫茶の看板が見えた。
「あそこにしませんか?クーラーも効いてるし、ちょっと休憩しませんか?」と僕は言った。
そして店内に入ろうと受付に行くと、カラオケルームに通された。
密室に恋人同士になったばかりの二人。
とりあえずドリンクバーに行くことにした。
部屋に戻り二人はメールにあった内容の会話をした。
「あのメールの意味はどういう事だったんですか・・・?」
突然の出来事だった。
彼女は僕の唇に近づきいきなりキスをした。
密室でのキスは物音もたたない、心臓の音だけが室内に響くかのようだった。
彼女は唇をそっと離すと・・
「こういう事」と一言。
そしてもう一度、今度は脳裏から離れないぐらい濃厚なキスをした。
もちろん僕は今までにないくらい興奮している。
このままその先までいってしまおうかと思ったが、この部屋には防犯カメラがあった。
それに気づいた僕は「カメラあるから今日はここまでにしましょう」といい、キスをやめた。
時間が遅くなり、彼女は僕の家のそばまで送ってくれた。
「今度はいつ会えるかな?夜電話しよう?」別れ際に。
「そろそろ夏休みだからいつでも会えますよ」と言い残してその日は終わった。
次回 三話 Hot day お楽しみに!!
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