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思わず彼女が向かったチップなどの入った材料棚に向かうと下を向いて泣いているようだった。
何て声をかけたらいいか分からないまま近付くと、彼女の前方から誰かが近付いて来るのが分かった。
小橋課長だ。
小橋課長は黙って、泣いていると思われる彼女の頭に手を乗せていた。
彼女は声を押し殺したまま、それに身を任せていた。
小橋課長はやっぱり知ってるんだ……。
それにしても彼女と小橋課長はどうしてこんなに仲がいいんだ?
もしかして小橋課長ともウリをやってるとか?
いや、職場でウリをやる危険を彼女が犯すはずは無いと思う。
バレたらクビになるだろうし。
だとしたら何で……?
疑問には思ったけど、誰も彼女に何もしてやれない中、小橋課長が彼女に優しくしてくれたことは素直に有難かった。
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