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「ジム帰りに見たんですけど、いつも知らない男の人と歩いてますよね」
そう言うと彼女の表情が強張るのが分かった。
「あそこは会社からは離れてるけど、誰かに見られるかもしれないですよ。飲み屋が多いし、現に自分にも見つかってるわけだし」
「ああ、見たんだ」
そう言って彼女は肩まであるゆるふわ髪を耳にかけた。
正面から見た彼女は決して可愛いとは言い難かった。
目はつぶらでぽっちゃりしている。
どうして若くも可愛くもない彼女がウリなんてやろうと思ったんだろうー。
その思いを正直にぶつけてみた。
「どうしてあんなことしてるんですか?」
「…………」
彼女は少し考えた後、こう答えた。
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